※この記事ではクラブスーサイド(完全版)、喰ヶ島蜜木のシナリオついてのネタバレが多く含まれます。
記事を読む前に、以下の注意文を読んで頂けますと幸いです。
- センシティブな内容なので、今回は一部表現を伏字にして書きます。
- 自〇など死生観に関連する言葉に不安・抵抗がある方、またそういった趣旨のゲームを不快に思う方はブラウザバックをお願いします。
- プレイした感想を語る上で、妄想を含んだ考察を語っています。
- 思いっきりネタバレしています。素敵な作品なので、是非ご自分でプレイしてから読んで頂けると嬉しいです。
サボりにサボってすいませんでした!!
今回は見た目は怖いが心は夢男子な天使様、
島蜜木さんの生存エンド終幕16「純白」エンドを中心に紹介&考察したいと思います。
今回は今まで紹介したキャラと違って生存エンドの解説&考察なので、見たくない方はブラウザバックお願いします。
また、記事には一部スチル画像が出ます。
ですが、立ち絵以外は編集してなるべく全部は見せないようにしています。
それでも「少しでもネタバレされるのは嫌!」という方はブラウザバックお願いします。
各キャラの考察記事も書いているので、お時間があれば読んで頂けれると幸いです。
クラブスーサイド関連でネタバレなしの記事が読みたい方は、以下の記事をおすすめします。
クラブスーサイドとは
まずはクラブスーサイドについて、あらすじと全体の流れを説明したいと思います。
今回は簡潔にまとめますが、詳しいあらすじを見たい方絵馬君シナリオの記事をご覧下さい。
主人公は希死念慮がある引きこもりで友達ゼロの高校2年の女の子、新堂林檎ちゃん。
久々に登校したある日、「クラブ・スーサイド」という張り紙に偶然見つけます。
林檎ちゃんは軽い好奇心で、集合場所である第3会議室へ足を運びます。
張り紙を見て集まったのは、林檎ちゃん以外に男子生徒が5人。
本気で自〇を考えている5人とは対照的に、林檎ちゃんは怖気づき「死にたくない」と思い直します。
それと同時に、林檎ちゃんは「どうして他の5人は死を望むのか」が気になってしまいました。
本気で自〇を考えている男子生徒5人(+追加シナリオ1人)の行く末を見届ける為に、
「死にたくない主人公」が「死にたい男子生徒」と1週間行動を共にする物語です。
喰ヶ島蜜木さんについて
まずは今回紹介する喰ヶ島さんについて。
喰ヶ島さんは主人公の林檎ちゃんと同じ2年生で帰宅部です。
見た目は白髪にサングラスとサブカル風、顔が整っており身長が高く体格が良いです。
獰猛な性格で、気に入らない相手には誰に対しても攻撃的な態度が変わりません。
怒りの沸点はちょっと低いですが、間違っている事を間違いだと言える勇気がある真っ直ぐな性格でもあります。
また、相手を思いやれる優しい一面もあります。
家族構成はお母さん、兄1人、姉2人、年の離れた弟3人の8人家族です。
お兄さんは家事、お姉さん達はお仕事、喰ヶ島さんもガソリンスタンドでバイトをして生活しています
家族の前では好きな事を自慢したり話したり、興味が無い事にはズボラな所もあるようです。
実は夢男兼コスプレイヤーとして有名な人でした。(林檎ちゃんは推しらしいです)
特にゴス機(ゴースト機動軍)の蛟(みずち)少佐に対しては崇拝と言える感情を抱えており、
夢小説を書いてしまう程好きなキャラクターのようです。
他にもピアノ、筋トレ、メイクや美容など多趣味で、気に入った事や興味がある事には妥協しないストイックな一面があります。
そんな喰ヶ島さんですが、自〇の理由は「老害ジジイにはなりたくない、自分を信じられる内に死ぬ」
「だが気に入らない奴が生きているのは許せない、だから〇したい奴は全員〇してから死ぬ」との事。
勇気を振り絞って喰ヶ島さんに話しかけたものの、最終的に喰ヶ島さんの威圧的な言葉に泣きそうになってしまいます。
そんな状況を救ったのが、林檎ちゃんがプレイしているソシャゲ「ゴス機」の通知音でした。
喰ヶ島さんは林檎ちゃんのフレンドだったようで、キレ散らかしつつもお礼を言う姿から少しだけ心を許してくれた様子。
その雰囲気に乗じて復讐を手伝わせて欲しいとお願いすれば、喰ヶ島さんは悪役の様な笑います。
林檎ちゃんの言葉に「気に入った」と言って了承してくれるのでした。
一匹狼のプライベート
次の日、喰ヶ島さんは先に帰ってしまいます。
仕方なく林檎ちゃんはいつも行くオタショップでゴス機の漫画を買う為に行くと…そこに喰ヶ島さんがいました。
そこで分かったのは、喰ヶ島さんがコスをする事。
喰ヶ島さんの正体が有名コスプレイヤーのparryさんである事。
裏垢で夢小説を書いている事など、プライベートの喰ヶ島さんを知る事が出来ました。
その後、さり気なくこれから自〇までのプランを聞こうとしましたが、本人は言いたくない様子。
家族
クラブスーサイド中間報告の日。
舞渕さんに喰ヶ島さんと仲が良い事をからかわれながらも無事終了。
その後喰ヶ島さんに呼び出されます。
用件というのは、自分の学校の用事が終わるまで下の兄弟の面倒を見てして欲しいそうです。
林檎ちゃんは了承し喰ヶ島さんの家に行くと…
出迎えてくれたのはお兄さんでした。
お兄さんである万葉さんが居ても林檎ちゃんが呼ばれたのは、持病で本調子ではないお兄さんを蜜木さんが心配したからだとか。
喰ヶ島さんは家族に林檎ちゃんの事をよく話していると聞かされますが、
林檎ちゃんは喰ヶ島さんとは特別仲良くもないので疑問に思います。
万葉さん曰く、林檎ちゃんは喰ヶ島さんに気に入られてるので自慢したいだとか。
その後、頼まれた通り弟さん2人と遊びます。
ゲームで遊んだ後、喰ヶ島さんの用事を弟さん達にそれとなく聞いてみれば…
喰ヶ島さんは明後日ピアノの発表会があるので、その練習に行ったんだとか。
当然ながら家にピアノは無いので、学校のピアノを借りているそうです。
そして、此処でも林檎ちゃんは喰ヶ島さんに気に入られている事を聞き、林檎ちゃんは気まずくなるのでした。
弟さん達の質問責めから逃れる為に一旦トイレを借ります。
その途中で見つけたのが大量の筋トレ器具。それは蜜木さんの物でした。
万葉さんによると、喰ヶ島さんが多趣味なのはHSS型HSPの影響であり、家族も何かしら心に病を抱えやすい体質だと知らされます。
また見た目こそいかついですが、寂しがり屋で好きな事を自慢したがる性格だと教えてくれます。
喰ヶ島さんの話を中心に万葉さんと和やかな雰囲気になれば喰ヶ島さん本人が帰宅します。
喰ヶ島さんにはそのまま帰宅を促されますが…喰ヶ島さん以外の3人が悲しい表情に。
その後、何だかんだあってお夕飯をご馳走になります。
夕飯をご馳走後、喰ヶ島さんに今度こそ帰れと言われますが…何だかんだあって喰ヶ島家にお泊りする事になりました。
その後は喰ヶ島さんの心地良い読み聞かせボイスを聞きつつ、ピアノの発表会の参加を了承して貰えました。
鬼の怒り
喰ヶ島家から学校へ行くと、喰ヶ島さんから昨日のお礼を言われます。
ですが、少しだけ柔らかい雰囲気に水を差したのは…喰ヶ島さんの同級生の声でした。
喰ヶ島さんの悪口で盛り上がる男子生徒二人。
悪意に満ちた言葉は林檎ちゃんの耳にも届きますが、喰ヶ島さんに教えるべきなのか、
勇気を持って止めるべきなのか正解が分かりません。
何も出来ずにいる自分に嫌気が差した時、男子生徒達の声を黙らせたのは喰ヶ島さんの拳でした。
暴力で相手を捻じ伏せつつ、「普通の家庭とキャバ嬢の子の違いは何だ」と男子生徒に問いますが答えは返ってきません。
考えなしだったらしい悪口に激怒した喰ヶ島さんは、再び男子生徒に暴行を加えます。
しかし、それを咄嗟に止めたのは林檎ちゃんでした。
怒りの矛先が林檎ちゃんに変わるかと思いきや…意外な事に喰ヶ島さんは一呼吸置いて冷静になってくれました。
それを見た林檎ちゃんに〇したいと思っても本当に〇してはいけない事。
やるべき事が残っていると諭します。
先程暴行された男子生徒はその隙に逃げ出しますが、喰ヶ島さんは舌打ちだけして見逃し、
その後林檎ちゃんと学校に向かうのでした。
鬼の咆哮
放課後、喰ヶ島さんの事が心配になった林檎ちゃんは音楽室に向かいます。
そこで喰ヶ島さんにその後について聞いてみれば…本人も拍子抜けする程何も無かったそうです。
男子生徒も自分が言動が問題だった事を自覚してか、それとも告げ口した後の報復を恐れたか、
他の人も下手に関わるのを避けたかったんだろうと考察します。
しかし、林檎ちゃんにはもう一つ喰ヶ島さんに会う目的がありました。
それは…男子生徒が言っていた「〇売の子」という言葉の意味。
思い切って訪ねてみれば…喰ヶ島さんは語ります。
お母さんは東京で風俗とスナックで働いている事。
兄弟全員父親が違い顔も分からず、長女と次女が産まれた時は逃げられた男の借金を背負っていた時期がある事。
さらにキャ〇嬢として働く為のドレスや化粧代、さらに鬱病の治療費など生活苦だった事。
大家族になったのも、中〇費用が払えなかったから。
そんな生活でも、お母さんはお姉さん達を学校に行かせると決意していました。
売春している女と買った男から産まれた喰ヶ島さん自身が、貧乏という底辺の象徴であると自虐地味に言います。
しかし、それと同時に…職種関係なく、何故頑張る人が評価されないのか。そういう人に限ってお金が回ってこないのか。
何故売春婦、またその子供というだけで偏見の目が向けられるのかが納得出来ませんでした。
そんな世の中の腐った奴を全員〇したいが現実的ではない、だから…根源である奴を〇して死ぬんだと。
林檎ちゃんはその言葉から、喰ヶ島さんが人〇しをしようとしているのかと憶測します。
最悪の事態を回避したい林檎ちゃんは、喰ヶ島さんに「復讐は人〇しではなく、やられた事をやり返す事だ。」と自分の考えを口します。
喰ヶ島さんはその言葉に居心地悪そうにしますが、聞き入れてはくれます。
その後、喰ヶ島さんはその後先程世間に対して怒りをぶつけていた人の演奏とは思えない程
美しいピアノの音色を奏でます。
そんな喰ヶ島さんに対して、林檎ちゃんは今まで怒れる鬼だと思っていた印象を改めます。
この時の喰ヶ島さんは、人が社会で生きる上で削ぎ落して言った感情を背負ったまま生きる傷だらけの天使のように見えました。
復讐の果て
※此処から先はショッキング、又はフラッシュバックが起こりかねない表現が多く含まれます。
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念のため下げておきます。
ピアノの発表会後、二人が向かったのは寂れたビルでした。
喰ヶ島さんは林檎ちゃんに「これから起こる事を止めるな」と言い残し、
そこに立っていた復讐相手の女性に走り寄ると…容赦無くその体を一蹴します。
突然の暴行に地に伏す女性に対して、喰ヶ島さんは彼女の所業を語ります。
淫売の子と罵った事、本人を含めて幼い頃の喰ヶ島さんに複数人で暴行した事。
そしてトイレの水を飲ませた事…喰ヶ島さんは過去を語りながら暴力は続きます。
最終的に女性の首を絞めようとした時…林檎ちゃんは女性の反応に違和感を覚えて喰ヶ島さんを止めます。
異様に怯える女性の体には痣や切り傷…そして煙草を押し付けられたような跡がありました。
女性は語ります。
今仕方なく水商売をしている事、その客に複数人で〇的暴行を加えられた事。
喰ヶ島さんの事を覚えており、喰ヶ島さんの暴行は過去の所業の報いだと〇ぬ覚悟で受け入れました。
前述の出来事から、過去に自分が喰ヶ島さんに対していかに残酷な事をしたかを実感し、
今は深く反省していると謝罪しました。
喰ヶ島さんは彼女のした事を一生許すつもりもありませんが、謝罪はきちんと受け取りました。
それと同時に、標的を変える事にしました。
それは…女性を暴行した男達です。
女性の協力で男達を呼び出し、暴行の末に女性に謝罪させる事に成功しました。
その後喰ヶ島さんと二人きりになります、結果的には復讐は失敗でした。
ですが、モヤモヤするどころか、女性を〇さずに済んで妙にスッキリした心地を覚えた喰ヶ島さんは復讐とは何か答えを求めます。
そんな喰ヶ島さんに、人〇しが目的じゃない人の復讐とは「許さないものを、許さないと思い続ける事」
「怒りや不満を抱く事で、いつか誰かを変えるきっかけになるんじゃないか」と結論付けます。
今の段階では自〇を思い留まった喰ヶ島さんは、林檎ちゃんに対しても自分のエゴだけど自〇しないで欲しいと意見します。
なので、林檎ちゃんは喰ヶ島さんに自分が自〇する気がない事を思い切ってカミングアウトします。
林檎ちゃんは喰ヶ島さんに殴られる覚悟で本心を告白しました。
ですが、喰ヶ島さんは最初こそ怒ったものの、自分の命なんだから好きにしろと怒りを収めてくれました。
二人は生きる事を決めましたが、他のメンバーの最終的な選択も決して否定するつもりはありません。
例え自〇を選んでも「今日がたまたま”そういう日”だっただけ 」と受け止める姿勢です。
生きて行くと決めた二人を朝日が祝福し、終幕06「祝福」は幕を閉じます。
考察
喰ヶ島さんは何故自〇したいのか
続いて、終幕16「純白」の考察をしたいと思います。
喰ヶ島さんは体格が良く顔が整っていますが、性格は獰猛そのもの。
自分には理不尽にしか思えない事柄を「常識」だと強制する世の中を恨み、過去に自分を虐めた女性に復讐を決行します。
しかし、生存エンドでは結果的に誰も〇さず、これからも理不尽と戦い続ける事を決めて生きていきます。
喰ヶ島さんの生存エンドは、映画一本見終えたようなスッキリした終わり方で大好きです。
一方、私は喰ヶ島さんシナリオの自〇エンドをプレイした時、
他のキャラとは違い、喰ヶ島さんが何故自〇するのか理解出来ませんでした。
本人は「老害になりたくないから」と語っています。
喰ヶ島さん曰く、嫌う老害とは「理不尽な常識に縛られてしまう事」、
そして「人生そんなもんだと諦めてダラダラ生きてしまう事」です。
ですが、喰ヶ島さんは周りに流されるタイプではなく、良いものは良い、悪いもの悪いと自分の考えがブレないタイプの人間です。
そんな喰ヶ島さんが、そう簡単に本人が嫌う老害になるようには見えません。
というか、ぶっちゃけ復讐自体は別にクラブ・スーサイドに来なくても出来たよね?と思いました。
他のメンバーはどうして自〇したいのか、実行するか否か葛藤する過程が丁寧に描写されていました。
ですが、喰ヶ島さんは復讐がメインで自〇理由がふわっとしている印象です。
なので作中の描写から、喰ヶ島さんが何故自〇したいと思ったのか、その理由を考察したいと思います。
まず1つ目は、生まれた環境だけで世間から評価され、周りから見下される現状に嫌気が差しているのは確実だと思います。
お母さんを支える為に進学より就職を選んだお姉さん達。
鬱病を抱ながらもダブルワークで懸命に子育てをしたお母さん。
そして同じく鬱病と向き合いながらも、家事を担当する優しいお兄さんを見ての発言だと思います。
喰ヶ島さん自身も貧乏が原因でいじめられた経験があるのに、憤るのは家族を侮辱された事です。
大抵の人は見下してくる相手とは距離を置いたり、余計なお世話だと一蹴して生活するでしょう。
ですが、喰ヶ島さんは「間違い」だと思う事に目を背けられない人です。
喰ヶ島さんは家族を愛しているからこそ、
自分の家庭環境を否定し見下す事が良しとされる世の中が許せず、
そんな理不尽が「常識」になっている事が生きづらいんだと思います。
2つ目は、言葉の端々から自己嫌悪をあるのかな?と読み取れます。
家族仲は良いですが、自分自身にコンプレックスがあると感じました。
字読さんシナリオでも、複数の女性と関係を結んでいる色さんの行為に嫌悪感を感じて責める描写がありました。
また、喰ヶ島さんは彼女いない歴=年齢だと公言しています。
作中ではギャップ萌え的に語られていましたが、
自分の産まれた経緯もあって、無意識に性に繋がる人間関係を避けたいのかな?とも思いました。
女性である林檎ちゃんとも、追加シナリオでは「マジ仲」という関係性に落ち着いていたので。
このように、「老害になりたくない」という理由も嘘ではありません。
ですが、理不尽な世の中の恨み、そして自分の産まれが経緯が喰ヶ島さんが自〇を思い至った理由だと思います。
自〇エンドは喰ヶ島さんにとってはバッドエンド?
前述した通り、喰ヶ島さんにも明確に自〇したい理由があります。
喰ヶ島さんの自〇エンドは、行動が一貫しているとプレイヤーには人気です。
ですが、皆〇しの末に飛び降りたのは〇人の責任を丸投げしただけです。
残り二つは、自分が心底嫌っていた老害に刺〇されてしまう胸糞エンドでした。
また、喰ヶ島さん自身も自分が本当にしたかった復讐は人〇しではないと気付き後悔する心理描写もあります。
何故喰ヶ島さんの自〇エンドの全てが、間違っているかのように描写されているのか。
それは、やはり…遺されてしまう喰ヶ島さんの家族の事があるからだと思います。
万葉さん(喰ヶ島さんのお兄さん)が言っていたように、喰ヶ島家は精神的に不安定な人が多いです。
それなのに、喰ヶ島さんが人〇しの末に自殺したら、世間は喰ヶ島さんの家族をどんな目で見るか…なんて誰でも想像がつくと思います。
その点は、字読さんシナリオで字読さんがプレイヤー…というか、私が喰ヶ島さんの自〇に感じていた疑問を代弁してくれました。
有難う、字読さん。
字読さんにガツンと言われて気付かされた通り、喰ヶ島さんの復讐と自〇は大切な家族をさらに不幸にしているだけです。
舞渕さんみたいに親に恨みを持つなら、これも復讐の一つといえるでしょう。
ですが…。
喰ヶ島さんは家族を尊敬し、家族を見下す相手を憎む人です。
家族諸共不幸にしてやろうなんて微塵も思っていません。
では、そんな喰ヶ島さんが何故冷静さを欠いてしまったのでしょうか。
何でもかんでも障害…というか特性に結び付ける考え方は好きではありません。
ですが、作中の描写だと、喰ヶ島さんが持つ敏感だけど刺激を求めがちなHSS型HSPの傾向が、
クラブ・スーサイドという普通に生きていたらお目に掛かれない集まりに興味を惹かれ、
その結果暴走してしまったのかな?と思います。
復讐という理由で喰ヶ島さんが暴走してしまった結果、本人は連続〇人犯、喰ヶ島家は犯罪者の家族になってしまうわけですから、
自〇エンドは喰ヶ島家にとって最悪の結果と言えると思います。
何故男子生徒は喰ヶ島さんに喧嘩を売った?
喰ヶ島さんシナリオをプレイした方なら、一度はツッコみを入れたと思います。
喰ヶ島さんみたいな見た目の人に対して悪態吐く人絶対いないだろ!!…と。
メタ的に言えば、喰ヶ島さんの凶暴性を見せる演出でしょう。
ですが、だからって本人が聞こえる距離&他の生徒が登校中に堂々と悪口を言うのは違和感があったので、少し考えていきたいと思います。
男子生徒の会話から他者から見た喰ヶ島さんの印象をまとめると…
- 元いじめられっ子(同じ小学校だった人から漏れた?)
- 誰が話しかけても舌打ち
- オタク
- 態度が悪い
- 変人
なので、学校では興味が無い相手には極力干渉せず、その態度も宜しくなかったみたいです。
本当に話し掛けただけで舌打ちされたなら、喰ヶ島さんが悪いです。(内容や状況にも寄るけど)
ですが本人は他者の評価はどうでも良く、いつもなら陰口を言われてもスルーしていのかもしれません。
一方男子生徒は、喰ヶ島さんが林檎ちゃんと一緒に登校してたのが気に食わなかったみたいです。
ですが、本人も彼女が居るみたいなので、別に羨ましくも無い筈。
では、何故道路を挟んだ距離とはいえ、本人が近くに居るのに悪態を吐いたのか。
これはあくまで予想ですが…喰ヶ島さんは性格にちょっと癖はありますが、SNSでレイヤーとして人気者になるくらい顔良し体格良し。
そんな喰ヶ島さんに男子生徒が唯一勝っていると思った要素が、彼女の有無だったのではないでしょうか。
しかし、嫌いな相手にも彼女がいる(と男子生徒が勝手に思っている)事が気に障ったんだと思います。
そして話し掛けただけで喰ヶ島さんに舌打ちされた恨みもあってか、
それか何処から情報が漏れたのかは分かりませんが、元いじめられっ子=何を言っても攻撃して良い相手と思ったのか。
とにかく、林檎ちゃんの前で喰ヶ島さんに恥をかかせてやろうと思ったのでしょう。
ですが、今の喰ヶ島さんが復讐に燃える男。
おまけに自〇も考えているので、怖い者無しの無敵の人状態な訳で…。
その結果、「淫売の子」というNGワードを口にした男子生徒は、喰ヶ島さんのよって歯が折れて嘔吐する程ボコボコにされます。
ですが、その後に男子生徒をボコボコにしても、誰も先生に告げ口したり問題視しないのは何故でしょう。
喰ヶ島さんが言うように、周りの人は下手に関わりたくなかったのもあるでしょう。
ですが好意的に見れば、誰の目から見てもあれは男子生徒の方に非があると思ったから、
誰も喰ヶ島さんの行いを先生に告げ口しなかったではないでしょうか。
まぁ…まともな人なら、公共の場で他人の家庭事情をネタに悪口言う人が居たら普通は引きますよね?
それは男子生徒も自覚していて、きっかけを訪ねられたら自分が不利になるのが分かって誰にも言わなかったんだと思います。
喰ヶ島さんが手を下さずとも転がり落ちていたリリちゃんの人生
喰ヶ島さんが一番復讐したい相手は、小学生時代にいじめの主犯格だった由山梨鞠という女性でした。
いじめの理由は「授業参観に親が来ないから」「貧乏人だから」「独り言がキモい」など、しょうもないものばかり。
いじめの内容もえげつなく…
- 複数人で肋骨が折れるレベルの暴行
- 「淫売の子」や「汚い乞食」と罵る
- トイレの水を飲ませる
- 喰ヶ島さんの上に跨って首〇め
など、上記の些細な理由でそこまでするかと思う、レベルのいじめという言葉で括りたくない酷い事を喰ヶ島さんにしていました。
なので、多くのプレイヤーは喰ヶ島さんの自〇エンドでの復讐劇は妥当だと思うのでしょう。
ですが、〇的暴行事件によって他人に自分の体を好き勝手にされる事に恐怖を覚えたと同時に、
自分も過去に喰ヶ島さんに同じような事をしたと思い出せば反省し、本人に謝罪しています。
男達に〇的暴行された点はリリちゃんは完全に被害者なので、因果応報とは思いません。
ですが、此処までされないと過去の行いを反省出来なかったのか…とは思います。
喰ヶ島さんが復讐しなくとも既に心も体もボロボロだったリリちゃんですが、
公開されている情報から、ちょっとリリちゃんについて考察したいと思います。
まず、小学校4年生の時点では、リリちゃんの性格は最悪でした。
前述したように、小学生の喰ヶ島さんに集団暴行と〇人未遂をしているヤバい子です。
しかし、作中の描写から恐らくリリちゃんの家庭環境はまともではなかったと思います。
そう思う理由は、小学4年生なのに「淫売の子」という言葉を知っているという点です。
今は小学生でもスマホでネットが使える時代ですが、まともな親ならフィルタリングなど使用制限するか、
子供がそんな言葉使っていたらきつめに叱るでしょう。
それ以外にも…
…と、まともな小学生なら絶対言わないだろう言葉を簡単に言ってしまいます。
もし情報源がネットではないなら…リリちゃんは自分の親が喰ヶ島家の陰口言っていたのを聞いてしまったんじゃないかと予想します。
まぁ、リリちゃんが親の前では良い子なサイコパスだった可能性もありますが。
もう一つが、喰ヶ島さんと年が近い筈なのに、夜職しか働き口が無い点です。
喰ヶ島さんをいじめていた理由でもある風〇に自分も働く…という何とも皮肉な結果になっています。
リリちゃんと喰ヶ島さんが同い年なのかは明言されていません。
ですが、喰ヶ島さんと同い年なら高校には進学していない、仮に年上でも大学生くらいの年齢だと思います。
そんな若い子が風〇1本しか働き口がないなら…リリちゃんの現状は健康的な環境ではないと思います。
借金返済か、喰ヶ島さんに対して行った暴行の成功体験が忘れられず、他の誰かにもっとヤバい事をやらかした結果…など、色々妄想出来ます。
おまけに複数の男達から脅迫&暴行を加えられてしまい、PTSDに陥っています。
一方、喰ヶ島家が貧乏なのは変わりませんが、何だかんだ喰ヶ島さんは高校には進学しています。
喰ヶ島さんはそんな家族を支える為にバイトをしつつ、SNSではレイヤーとして人気者。
家族仲も良好で、林檎ちゃんという友達も出来て年相応の高校生活を謳歌しています。
おまけに喰ヶ島家貧乏問題は、追加シナリオで喰ヶ島さんのお母さんが資産家オタおじさんと再婚する事で解決します。
お母さんも再婚と同時に水商売を辞め、お母さんらしい事を子供達にしてあげています。
喰ヶ島家のお母さんの描写は本編では少なめでしたが、
この一文で全員父親が違っても子供達の事を愛している事が分かってホロリときました。
一方リリちゃんは昔喰ヶ島さんをいじめの理由である夜職しか選択肢が無く、
身も心もボロボロにされているので転落人生といえるでしょう。
最終的に、リリちゃんは喰ヶ島さんに謝罪していました。
ですが、「自分が殴られて初めて殴られたら痛いんだと知った」…みたいな、
いじめた事より、暴行した点だけ反省しているっぽい点がちょっとズレてる感じが否めませんでしたね。
喰ヶ島さんは金銭的に貧しい家庭環境でしたが、リリちゃんは内面が貧しい家庭環境だったのかなと思います。
だからこそ、「私はこいつより惨めじゃない!」と周りに証明したくて、幼い喰ヶ島さんをいじめたのかと思いました。
まとめ
個人的に疑問だった「喰ヶ島さんは何故が自〇したかったのか」、「喰ヶ島さんの自〇エンドはバッドエンド説」。
そして「喰ヶ島さんに対して敵対的だった人物の考察」について考察してみました。
人によっては「生存エンドは生ぬるい!」と思う方もいるでしょう。
ですが、喰ヶ島さんはリリちゃんにされた事(蹴り&首〇め未遂)をお返ししていたので、物理的な復讐は完遂したと私は思います。
喰ヶ島さんは初志貫徹してるから好き…という方が多い様に見えます。
ですが、私は他のキャラのシナリオと違って、喰ヶ島さんだけは何故かどの自〇エンドも納得が出来ずモヤッとしていました。
「気持ちはすごく分かるけど、だからって今喰ヶ島さんが自〇する必要ある?」とどうしても思ってしまいました。
なので、喰ヶ島さんだけ生存エンドを紹介する形になりました。
喰ヶ島さんのシナリオは具体的な病名が出たり現代社会の闇の部分が詰め込まれているので、
読み返すのがメンタル的にちょっときつかったです。投稿が遅れたのは単に時間が無かったからです。
ですが、喰ヶ島さん自身はそんな世の中に怒りはすれど悲観的ではないので好きなキャラの一人です。
次は絵馬君の次に考察要素が多いと思う舞渕さんシナリオについて書きたいと思います。
この記事が一人でも楽しんで頂けたなら幸いです。
それではっ!