※こちらの記事は「遥かなる時空の中で3 運命の迷宮(PS2版)」のゲームシステムやメインシナリオの感想について書いています。
また、シナリオのネタバレが苦手な方は閲覧をお控え下さい。
また、今作に対して批判的な意見が含まれます。
批判的な意見は見たくない or 不快と思う方はブラウザバッグをお願いします!!
舞一夜より運命の迷宮の方が先に発売されてましたね、勘違いしててごめんなさい<(_ _)>
前回は「遥かなる時空の中で3」と、その追加要素作品である「遙かなる時空の中で3 十六夜記」をプレイしました。
今回は、「遙かなる時空の中で3 運命の迷宮」をプレイした感想と、プレイしていて思った良い点と悪い点を語りたいと思います。
遥か3シリーズの過去2作は若干不満点こそありましたが、両方とも八葉との恋愛シナリオのクオリティは良かったので、
流石遥かシリーズで人気のナンバリング作品だと思いました。(*’ω’*)
ですが、今作の正直な感想を一言で書かせて貰うと…
スチルが綺麗なだけのがっかりゲーです(´・ω・`)
今回「遙かなる時空の中で3 運命の迷宮」をプレイしてみた所…
- 途中挟まれる八葉とのデートイベント、その間のスチルのクオリティは良い
- でもシナリオが全体的に手抜き感があって蛇足
- ダンジョン攻略がつまらない上に非常に面倒くさい
上記に様な印象が目立ちました。
今作が好きな方が居たら、大変申し訳ありません<(_ _)>
遥かシリーズの第1作である「遙かなる時空の中で ~八葉抄~」でも、ゲームシステムがダルくて途中でギブアップしました。
ですが、今作はRPG部分が非常につまらなくて、最終的に4周目でギブアップしてしまいました_(:3」∠)_
何でそうなってしまったのか、これから語りたいと思います。
PS2作品をディスプレイでプレイしてみたい方は、以下の記事を参考にしてみて下さい。
過去シリーズのレビューを見たい方は、こちらの記事をどうぞ。
「遥かなる時空の中で3 運命の迷宮」について
スペックについて
スペックはこんな感じ。
メーカー:コーエー
人数:1人
発売日:2007年10月4日
PSP版では新規イベント35本、新規スチル20点が追加されています。
PSVita版では「運命の迷宮」はプレイ出来ないので、追加要素が見たい場合はPSP版をプレイする事をおすすめします。
セーブ機能・バトルシステムについて
セーブ機能、そして基本的なバトルシステムは「遙かなる時空の中で3 十六夜記」と同じです。
なので、過去作をプレイしていれば、違和感なくゲームを始める事が出来ます。
ですが、今作は独自のゲームシステムが存在していますので、後述で解説したいと思います。
あらすじについて
wikiにあらすじが無かったので、ざっくりと説明させて貰います。
今作は、遥か3での「大団円エンド」のその後を描いたストーリーです。
主人公達が現代に飛んで荼枳尼天を倒した後、八葉+朔&白龍は現代に滞在します。
元の世界に帰れない八葉達は、現在有川家にお世話になっています。(有川家の両親は仕事の都合で不在です)
白龍は龍としての力を失っており、現代にも龍脈の穢れが存在している影響で八葉達を元の世界に帰すことが出来ないようです。
八葉達も現代の生活に慣れてきた頃、主人公は急に記憶が飛んで、元居た場所とは別の場所に居る…という怪奇現象が起こります。
そして、現代にも怨霊が出現しますが、主人公は恐れてしまい苦戦し撤退を余儀なくされます。
怨霊を前にすると恐れを感じ、怨霊を封印出来ずに落ち込む主人公の前に、不思議な青年が現れ小さな結晶を渡されます。
その後、自分が何故戦うのか再確認した主人公は、怨霊との戦い勝利します。
怨霊に勝利と同時に、渡された結晶が反応して巨大な迷宮の扉を見つけます。
主人公は何故記憶が飛んでしまうのか…八葉達は元の世界に帰れるのか、謎の青年…
そして迷宮の正体とは…という謎を解明する事がメインストーリーになります。
今作の新要素について
八葉達が現代服を着ている
十六夜記でも新衣装が実装されましたが、今作では現代服を着て登場します。
九郎さん…十六夜記のフリフリに比べたら、だいぶマシな衣装になって良かった( ノД`)
鎌倉パート、迷宮パートが存在する
1)鎌倉パート
今作は、各章が前半と後半で分かれています。
前半は鎌倉パートとして現代を探索し、メインシナリオでの謎の解明や、各攻略キャラと出掛ける事で交流を深めていきます。
鎌倉パートでは戦闘が起きないので、八葉との絆を上げる場合は各章の後半で行う必要があります。
2)迷宮パート
次に、後半は迷宮パートとなります。
迷宮内を探索し、時には仕掛けを解除したり、色がついた場所で怨霊と戦闘を行う事でレベリングや八葉との絆を上げていきます。
攻略キャラによっては、迷宮内にある特定の場所に行く事でエンディングを迎えれるキャラもいるので、ゲーム内の「メモ」をよく確認して探索を進めましょう。
カメラ機能が実装
今作では、主人公が携帯電話(ガラケー)を所持しているので、コントローラーのR3(右スティック)を押す事でゲーム内を撮影する事が出来ます。
撮影した写真は、オープニングメニューの「おまけ」から「写真」の項目に入ると確認することが出来ます。
ですが…ぶっちゃけこの機能いらないと思います_(:3」∠)_
例えば、シナリオ内で写真を撮る必要がある展開があれば良かったんですが…
ただ写真を撮って「おまけ」で撮った写真を確認出来るだけの機能です_(:3」∠)_
シナリオでチュートリアル的な説明で出てくるだけで、他は一切出てこないので空気な機能になっています
これだったらときメモ3みたいにタッチしたら反応が来る…みたいな機能で良かったと思います(;^ω^)
「遥かなる時空の中で 運命の迷宮」の良い所
あんまりボロクソに言ってばかりだとファンの方に怒られてしまいそうなので、
素直に良かったと思った点も書いておこうと思います。
メインシナリオの途中で挟まれるデートイベント
どのキャラのデートシナリオも尺は若干短い感じでしたが、現代デートのシーンは良かったと思います。
ネタバレになる&ゲーム内で唯一のお楽しみポイントなので画像は載せませんが(;^ω^)
それぞれデートスポットも個性があり、ほのぼのしているイベントも有れば、乙女ゲーらしい甘い雰囲気なるイベントもあります。
なので、「八葉と現代デートしているシナリオが見たい!」という人は、購入しても後悔しないと思います。
スチルのクオリティが前作のエンディング並みに綺麗
どのキャラや場面でも、スチルに関しては気合を入れて描いている印象でした。
これからプレイする人は、綺麗なイラストで新規スチル見たい方は楽しめると思います。
主人公が剣を持つ意味について理由付けがされた
前作「遥かなる時空の中で3」では、具体的な理由付けが無かったので「別に主人公が剣持たなくても良くない?」と思いました。
ですが、今作で、主人公の剣について白龍から言及がありました。
今作では、現代に戻ってから主人公が持っていた剣がいつの間にか消えてしまいます。
そして怨霊を恐れてしまい、戦いで足手まといになってしまい落ち込む主人公に、
白龍が「あの剣は巫女を守る為の物だ、主人公が剣を持てないと剣も生じない」と教えてくれます。
その後の、主人公が剣を復活させる流れは熱いシーンとなっており、「何故主人公が戦うのか?」という答えが改めて分かる良いシーンでした。
ぶっちゃけここがこの作品のクライマックスだと思います_(:3」∠)_
後付け…と言われればそれまでですが(;^ω^)
主人公が現代に戻り、平和の中に潜む悪霊を確認した後、改めて自分が剣を持って戦う意味を思考する過程は良かったともいます。
「遥かなる時空の中で 運命の迷宮」の悪い所
ここからが本番です。
今作の批判的な意見が苦手な方はブラウザバックお願いします!
ダンジョン内の操作性が最悪
前作の遥か3や十六夜記は、設定の練り具合に文句言ってましたが、何だかんだイベントが発生するのでつまらないと思った事はありませんでした。
ですが、今作が好きな人には大変申し訳ありませんが…
今作はダンジョン攻略が無駄に長ったらしく、そして絶望的につまらなかったです。
RPGゲームの猿真似程度の出来なら、いっそ迷宮パートは実装しないで欲しかったと思うレベルで酷いです。
プレイしていて欠伸が出るとは思いませんでした(´Д`)=3
何故そう思ったのか、これから語りたいと思います。
1)とにかく移動操作がやりづらい
まず初めに、とにかく移動操作がやりづらいです。
一応、方向キーの通りに進みます。
ですが、画像の様に微妙に斜めになっているので、中々思う所に移動してくれません。
オレンジ、紫、青、緑の色が付いているマスが敵マスになりますが、操作をミスって嫌でも戦闘が始まってしまう事が多々ありました。
また、途中でワープ機能(中央で透明に光ってるやつ)が出て来るんですが…ここの道幅がとにかく狭いです。
地面が白い所が移動可能な場所で、右側の黒くなっている道から船で水上を移動できます。
ですが、マスに入ったら即ワープしてしまうので、操作ミスで間違って上に行ったらまたワープマスを踏まないといけなくなります。
また、仮に下方向に行っても操作性がゴミなので、ここだけ無駄に慎重に移動しなければいけなくなり、プレイしててイラッとしました(#^ω^)
他ゲーと比べるのは嫌な方も居ると思いますが…ぶっちゃけダンジョンの操作性は初代プレステ時代のRPGソフトの方が断然面白かったです。
…操作性で昔のゲームソフトに負けるPS2作品ってどうなのよ
2)回復ポイントが少なくてレベリングがやりづらい
今作は前作のステータスを引き継げません。
なので、また主人公+八葉+朔&白龍をレべリングする必要があります。
シナリオは大団円後の話なのに何でリセットしたの。十六夜記みたいに遥か3のセーブデータから引き継げば良かったじゃん(´・ω・`)
なので当たり前ですが、序盤は弁慶さんや朔の回復技もLv1の状態です。
なので、基本的に気力&集中力は、上の画像のような回復マスで全員を全回復させる必要があります。
主人公が立っている白いマスが全回復マスです。(白飛びしてて見づらくてしません<(_ _)>)
ですが…前の回復ポイントからの回復ポイントがある場所が微妙に遠くて非常に面倒でした。
また、集中力は戦闘メンバーから外すと回復しますが、1マップに同属性の敵が密集している事が多く、
序盤は得意属性を持つ八葉が集中力不足になる事が多々ありました。
最悪、八葉の誰かが倒されてしまう事もありました。
集中力のステータスをLvMAXまで上げても技の使用可能回数が微妙に足りません。
おまけに、前述した様に回復手段が少ないので、非常に戦いづらかったです(;^ω^)
前述の通り、全回復マスが近くにないので、弁慶さん or 朔がメンバーを満足に回復が出来るまで育てるしかなく、
八葉達の体力を気にしながらレベリングするのが本当に大変でした。
こんな惨状なので、普段RPGに慣れていない人は今作は「攻略が難しい or 面倒くさくて投げるんじゃないかな?」と思いました。
せめて、1周目が終わったら前作と引継ぎが可能になって、あとは攻略したい八葉との絆上げの為だけにテキトーに敵を倒せばOK!
…という仕様にしてくれたなら、ストレスはだいぶ軽減されていたと思います。
探索が非常につまらない
操作性がゴミ、レベリングも面倒くさいなら、せめて探索はマシかと思う方もいるでしょう。
ですが、残念な事に今作のダンジョンの探索要素は面白さ皆無です。
何度も書きます、面白さ皆無です!!
ゲーム内のダンジョンの悪い点を3つ挙げさせて貰いますと…
- 謎の解明はテキスト上 or 八葉の力で全て完結してしまう
- 宝箱の中身が9割嬉しくない物ばかり
- 各ルート同じダンジョン構造なので探索する甲斐がない
だと個人的に思います。
1)謎の解明はテキスト上 or 八葉の力で全て完結してしまう
例えば、橋が無くて通れない場所があります。
これがよくあるRPGなら、どこかにスイッチを探したり、動かす為に必要なアイテムを探しますが…
実は詩がヒントになっていて、
実は目に見えないだけで、何もしなくても通れます…というオチがテキストで語られ、
弁慶さんの推理で解明して先に進みます。
その後も、謎解き要素はあっても、最終的に八葉か白龍が何とかしてくれます_(:3」∠)_
他にも、通せんぼしてる封印は白龍 or 景時さんが、
開かない宝箱はヒノエ君 or 将臣が、
ヒノエ君は分かるけど、将臣君より手先が器用そうな九郎さんでも良かった気がします
崩れかけてる壁を壊して通れるようにするのは、
敦盛さん or リズ先生 or 九郎さんがやってくれます。
…野暮だとは思いますが、ちょっとツッコませて下さい。(;^ω^)
敦盛君 ⇒ 設定的に分かる
リズ先生 ⇒ 運命が絡まない限りはチートキャラだから、まぁ分かる
九郎さん ⇒ !?
…100歩譲って、将臣君だったらちょっと大雑把な所があるので分かります。
ですが、九郎さんは基本的に真面目な人だから…壁を壊すイメージが正直ありません。(;^ω^)
十六夜記では九郎さんが着なさそうなフリフリ衣装着せたかと思えば、今度は壁壊させて…製作者は九郎さんをなんだと思ってるのでしょうか
こんな感じでトラップ系は「八葉が一瞬でやってくれました」状態で、謎解きはあってもテキストであっさりと解説してしまうので、
探索していて面白みが全くありません。
また、2週目は探索要素をスキップ出来ます。
ですが…そうなるとただ長ったらしいダンジョンを進むだけになるので、ダンジョン攻略での面白さが完全に消え去ります。
2)宝箱の中身が9割嬉しくない物ばかり
ダンジョン探索の魅力の1つと言えば、宝箱の開封とレアアイテムや強力なアイテムをゲット出来る事だと思います。
ですが、迷宮内で手に入る宝箱の中身が嬉しくない物ばかりなので、ぶっちゃけ開けずにスルーしても何の問題もありません。
どういう事かというと、宝箱で入手出来る物は下記の3つです。
- 各属性の龍神の力
- 小さな結晶
- 気力 or 集中力が全回復
龍神の力は、主人公+八葉+朔&白龍のステータス上げに使います。
ですが、攻略したい八葉とのエンディングを見る為には、最大☆8になるまで敵を倒さないといけません。
このエンディングの為に絆を☆8まで上げないといけない作業が、このゲームの面倒くささに拍車を掛けている点だと個人的に思います。
ダンジョンは、基本的に八葉との絆を上げの為に存在していると言っても過言ではなく、宝箱で得られる龍神の力なんて微々たるものです。
それに、絆を上げる作業をしていれば、龍神の力は自然と溜まっていくので…
ぶっちゃけ宝箱に入っていても嬉しくありません。_(:3」∠)_
続いて、小さな結晶とは、前作で見られた1シーンが封印されているアイテムです。
ですが、これを全て集めてもおまけで見られるだけで、リズ先生√以外では一切名前がシナリオで出てません。
しかも、1シーンだけ表示された後、この一言で全て済まされるので、
「そのシーンもう知ってるよ、だから何?」としか思えず、外れ引いた気分にしかなりません。
100歩譲って前作を忘れちゃった人 or 新規向けだとしても、今作は前作の十六夜記から約半年くらいで発売されています。
…ゲームの内容ってそんなすぐ忘れますか?(;^ω^)
仮に、遥か3を初プレイ方への新設設計だったとしても、1シーンだけ出されても意味が分かりません。
また、プレイ済みの方も「もう知ってるよ」状態なので、どちらも得をしていません。
それなのに、この「小さな結晶」…合計で208個も出て来ます。_(:3」∠)_
前作の大事な思い出を、宝箱の嵩増しとプレイヤーへの嫌がらせに使わないで欲しいです。
唯一マシに見える、全員の気力(HPケージ) or 集中力(術ゲージ)が全回復出来る宝箱ですが…
前述の小さな結晶が合計208個ある影響で、殆ど出現しません。
宝箱を探すより、前述の全回復マスを探した方が効率が良いまであります。
宝箱がこんな有り様なので、探索が全く楽しくありませんでした(;^ω^)
3)各ルート同じダンジョン構造なので探索する甲斐がない
迷宮と名前を付けるくらいですから、プレイ当初はキャラごとにダンジョンの構造が違うのかと思っていました。
ですが…2週目以降も、1週目と同じ構造のダンジョンを何週もする必要があります。_(:3」∠)_
では、ここで迷宮という言葉の意味を引用してみましょう。
めい‐きゅう【迷宮】の解説
1 中に入ると容易に出口がわからず迷うようにつくってある建物。
2 複雑に入り組んでいてなかなか解明できない事柄のたとえ。また特に、手がかりがなく解決の見通しが立たない犯罪事件。「人間心理の迷宮」
…出口が分かっていて迷わないのに迷宮とは?(;^ω^)
一応、2周目以降は謎解き要素がスキップ出来たり、また同じ場所を移動して仕掛けを解く必要がなかったりと申し訳程度の緩和がされています。
章飛べばダンジョンをスキップ自体は出来ますが…
- 3章後半のダンジョンをクリア&その後のイベントを見ないと八葉との恋愛√が確定されません。
- 八葉達との絆を最終的に8まで上げないと、エンディングを迎える事が出来ません。
- 鎌倉パートでは怨霊が出現しないので攻略したいキャラの絆上げが出来ません
なので、キャラとのエンディングが見たいならほぼ強制的に長ったらしいダンジョンを周回しないといけないので、非常に面倒くさいです。
これだったら、シナリオをスキップが出来た前作の熊野参詣周回の方が幾分かマシです。
余談:個人的に思うRPGにおけるダンジョンの存在意義
どのゲームでも言える事ですが、
ダンジョン探索は基本的に、
- 先へ進む
- 敵とエンカウントする
- 倒して先に進む(その間でゲームに寄っては謎解き要素も有り)
- 道中で宝箱を入手する
の繰り返しになるゲームが殆どだと思います。
なので、新しいステージや謎解き、貴重なアイテムの入手が出来るから、
シナリオ的には遠回りになりますが、何某か進む事に価値があるからこそダンジョン探索は楽しめんだと思います。
それなのに、今作は…
- 全ルートのダンジョンが同じ構造
- 9割嬉しくない宝箱の中身
- 1周目が終わったら謎解き要素はスキップ可能なので、2週目以降ダンジョンに行く目的は八葉との絆上げの為だけ。
という、ダンジョン探索における楽しみを削ぎ落している有様です。(´・ω・`)
…今回のダンジョン、作る意味あった?
また、ダンジョンは長いからこそ、「大変だったけど通り抜けられた!」という達成感も大事だと思います。
それなのに、章ごとに中途半端な所で一旦鎌倉に帰る事になるので、達成感が薄いのも良くない点だと思います。
迷宮以外でも怨霊が出ていた描写があったので、街にも怨霊を出してくれればストレスは無かったと思います。
また、各キャラ専用のダンジョンを1マップでも作ってくれればまだ楽しめました。
ゲームでダンジョン探索してて、つまらないと思ったの初めてです(´・ω・`)
各シナリオは手抜き&完全に蛇足
1)過去作で現代編 or 京編を終えているから新鮮味がない
何故手抜きと思ったかと言うと…前作の「遥かなる時空の中で3」、そして
「遙かなる時空の中で3 十六夜記」では物語の大筋は同じでも、展開や結末は違うものでした。
ですが、今作は各キャラとのデートイベントの内容が違うだけで、最終章からエンディングの流れも全員大体同じです。
そして、今作は要は十六夜記でテーマとなっていた「巫女が元の世界へ帰ったら、八葉はどうするのか?」というものを
「八葉が京へ帰ったら、主人公はどうするのか?」と、主人公と八葉の立場を変えただけなので、
既視感があって新鮮味が無いエンディングでした。
エンディング前も、ラスボスを倒したらハイ終了と言う感じだったので、手抜き間が否めませんでした。
また、明らかに他√と同じ展開のコピペテキストなのに、攻略対象の名前が違うだけの一連のテキストを既読スキップ不可能にしていたりと、
中身が無いのを誤魔化している感があって不快でした。
※上記のセリフから自動スキップが不可能になります。ネタバレになるのでセリフだけ載せました。
2)主人公がメインシナリオの中心になりすぎて乙女ゲー感が薄い
また、個人的に遥か3シリーズにおける悪い癖だと思う点が出ており、
「主人公を目立たせたいが故に、乙女ゲーである事を忘れている」という点が目立ちました。
つまり、主人公の活躍に重きを置いてしまい、ゲームを遊んでいるプレイヤーが展開に付いていけず置いてけぼりになりがちです。
遥か3がシンプルなRPG作品だったなら、主人公が軸になって話が進んでも別に気にならないと思います。
ですが、今作は女性向け恋愛アドベンチャーゲームです。
前作の「遥かなる時空の中で3」と「遙かなる時空の中で3 十六夜記」では、
攻略キャラ達の運命を変える事が主軸だったので、バッドエンドが用意されていたり、
シリアスな内容ながらも攻略キャラ達も活躍していて、恋愛要素もきちんとありました。
ですが、今作は話の軸が主人公の問題にキャラが関わっていく形となっている所為で、どうしても「主人公が好きな人専用のゲーム」…といった印象が拭えません。
何となく、デートイベント以外では攻略キャラの存在が薄い印象がありました。
逆に言えば「遥かシリーズの主人公の中では望美ちゃんが1番好き!」という方には楽しめる作品だと思います。
3)ご都合主義的な展開が多すぎて嫌でも気になってしまう
過去作でも、時空を飛んだ主人公の服装がいつの間にか変化していたり、偶然その場に問題を解決する人物が現れたりと、ご都合主義的な展開はありました。
ですが…今作はあまりにもご都合主義的な展開が多すぎてでした。
重箱の隅をつつくようで大変申し訳ありませんが、気になった点は…
- 八葉達の服装はどうやって調達したのか(リズ先生は背が高いから、有川兄弟の服は着られないと思う…)
- 八葉+朔&白龍の食費は何処から湧いているのか
- ヒノエ君√でのヘリコプターはどうやって貸し切りにしたのか
…このような疑問は全てスルーされてシナリオが進みます。
いくらご両親が不在とはいえ、家から10人分の食費や服装の費用は消えていたら何かしら問題が起こると思うんですが…(;^ω^)
というか、成人済みの八葉や朔が普通に居座って現代の生活を楽しんでいる姿にも違和感がありました。
八葉達は全員何だかんだ真面目な性格なので、過去シリーズの彼等なら、長居するのは申し訳ないから…と自分で何か作ってお金にしたり、
山で山菜なり取って食費浮かせたりしそうな印象がありました。
ですが…今回はそんな描写も一切なかったので違和感がありました。
上記の様な描写が無いので、デートイベントで攻略キャラにプレゼントを貰っても、「そのお金はどこから…?」と気になってしまい、
デートイベントに集中出来ませんでした(;^ω^)
食費や服装のお金には目を瞑るとしても、流石にヒノエ君√でヘリコプターが出た時は、思わず「ふぁ!?( ゚Д゚)」と声が出てしまいました。
…前作であちらの世界にも石油が存在していたようなので、ヒノエ君は石油取引でもしたのかな?(すっとぼけ)
そこはヒノエ君のコミュ力でどうにかしたとか、策士タイプのヒノエ君らしい理由が欲しかったです(´・ω・`)
プレイしてみた全体的な感想
ファンの方には怒られそうですが、今作は全体的に
「例え粗があっても、遥か3の人気がある内にもう1本作って売りたかったんだろうなぁ…」と思ってしまうような作品でした。
いつから制作が開始されたかは分かりませんが、人気ナンバリングなんだから、もっと時間を掛けても良かったんじゃないかと思いました。
十六夜記の発売から、半年で発売って次点でもうアカン…(´・ω・`)
ダンジョンは色々ボロクソ書きましたが、新しい事に挑戦したかった感は伝わります。
もっと丁寧に作ってくれれば、ダンジョン探索も面白かったと思います。
ですが…
- 過去作のノウハウどこに置いてきたと思うレベルの全体的になんちゃってRPG感
- 過去作の切れ端で宝箱を埋めて、ダンジョンは全√同じマップ構造でプレイヤーに飽きさせない工夫が皆無
- マップが長い割には操作の利便性が完全に抜けている
など、やりたい事をその儘詰め込んだだけで、プレイヤー目線で作った形跡が感じられないゲームシステムが一番ダメでした。
…というか、ダンジョン内での操作のしづらさは、デバッカーの方とかに何か言われなかったんでしょうかね?(;^ω^)
amazonのレビューでは「ファンディスクだと思えば、まぁ…」みたいな意見もあります。
ですが「例えファンディスクでも、もっと丁寧でファンに喜ばれる作品に作っ
てるゲーム会社いくらでもあるわ!甘やかしてんじゃねぇ!!(# ゚Д゚)」と言いたくなりました。
例えば、次回紹介する「遥かなる時空の中で 舞一夜」は、アニメ時空のゲームがありファンディスク的な作品です。
ですが、ゲームだけやってる方も普通に楽しめる作品かつ、ゲームシステムも映画から入ったゲーム初心者の方でも遊びやすいように工夫がされていました。
シナリオは短いながらも、恋愛シナリオでの八葉も季史さんも話の流れが違っていて楽しめます。
「遥かなる時空の中で 舞一夜」は、正に初代遥かシリーズのファンディスクと言って良い作品だと思います。
同じ会社のファンディスクなのに…どうしてこうなった_(:3」∠)_
というか、大団円エンド自体が「一番平和的解決ではあるけれど、普通に不可能な展開」として、
遥か3を全クリした人へのご褒美的な感じで作ったエンドだと思っていました。
なので、まさか大団円エンドを正史扱いしてゲーム作るとは思わず、ビックリしました(;^ω^)
無理矢理大団円エンド後の話にしてしまった事。
そして、大団円後の話の筈なのに、ステータスの引継ぎが出来ずフルリセットされているというチグハグ感が、ガッカリゲーになった要因な気がします。
「遥かなる時空の中で3 運命の迷宮」はどんな人におすすめ出来るか
正直、今作はやらなくても良いとは思います(;^ω^)
ですが、前回も書いたので、今回もどんな人におすすめか個人的な意見を語りたいと思います。
- PS2 or PSPを持っている方
- 綺麗なスチルを楽しみたい方
- 八葉達と現代デートを楽しみたい方
- 「遥かなる時空の中で3」の主人公が好きな方
- 周回プレイ(八葉全てを攻略)を目的にしていない方
上記に様な方なら楽しめる作品だと思います。
まとめ
ゲームの内容自体は薄いのに、文句言ってたら長くなってしまいました。_(:3」∠)_
読みづらかったらごめんなさい<(_ _)>
序盤の展開と八葉達とのデートイベントが良かっただけに、がっかりする点が目立つ作品でした。
何事も商売っ気が強すぎるとダメですね。
私はPS2版をプレイしましたが、PSP版はシナリオとスチルが増えてるので、PSP版の方が楽しめると思います。(ダンジョンはそのままらしいけど)
次回は「遥かなる時空の中で 舞一夜」についてレビューしたいと思います。
早めに紹介出来るよう頑張ります、それではっ!